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情報・通信
2021/06/21

データドリブン・デザイン研究ユニットの狙いと展開 ユニット長・高柳英明教授に聞く (前編)

  • 未来都市

未来都市研究機構の設置目的はエイジングシティ問題、つまり人だけでなく都市のハードとソフトの高齢化に起因する様々な課題に関する全学的な学際研究事業「都市研究の都市大」の推進です。2018年度から3年間は「生活」「健康」「情報」「環境」「インフラ」という5つの研究領域に分けられていましたが、2020年度からは新たに「グリーンインフラ」「データドリブン・デザイン」「IoT&情報通信技術」「ヒューマン・センタード・デザイン」「都市マネジメント」「VR×社会的交流の場の創生」、以上6つの研究ユニットが発足し研究が進められています。

本記事では、データドリブン・デザイン研究ユニットにおいてユニット長を務める都市生活学部の高柳英明教授に、データドリブン・デザイン研究ユニットの狙いと展開についてお話をうかがいました。

高柳英明

多様な移動手段の共存に向けて、データドリブン型の問題解決を目指す

2020年4月に施行された改正道交法・道路運送車両法を受け、交通や運輸のAI・MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)化だけではなく、都市環境のスマート化もより一層進むと考えられます。国の都市構想のもとで開発が進められているスマートシティにおいては、歩行者や自動運転車、パーソナルビークル(以下PV)、ドローンなど、多様な移動手段が混在することが予想され、特に歩行弱者の接触事故がますます増加する恐れがあります。

現在でも街に出かけると、車椅子に乗っている人に対して「歩行者が危ないから出てくるな」といったような冷たい扱いをする人を見かけますし、妊婦さんや赤ちゃん連れの女性に対しても厳しい態度をとる人が多い。私事ですが、妻が初めての子供を身ごもっていた時に外に出かけてひどい扱いを受けたことがあり、「怖くて外に出られない」と怯えていました。あまりに腹が立ったので世界一大きいベビーカーを買ったのですが(笑)。つまり、人の社会は放っておくと優しくなくなってしまうものなのです。

高柳英明

昨今、開発が盛んな自動運転システムですが、車両同士の回避制御は考えられていても、歩行者の行き交う空間でのPVや、超小型モビリティ(リーン車両)の適正な挙動制御についてはまだまだ多くの研究余地を残しています。たとえば、道路で車両と車両がぶつかりそうになった時、事故を回避するためにするべきことはブレーキをかけることになるのですが、もし人混みの中にいるPVやリーン車両がブレーキをかけたとしたら、後ろから来ている人にぶつかって、大変危険な状態になります。今後、PVやリーン車両が人の中に入っていくとするならば、ぶつかりそうになった時にすっと踵を返すといった人のような動きも求められてくるでしょう。

渋谷の雑踏(イメージ)

歩行者、車両、車椅子など様々なPVなどの動きを科学的に捉え、そのデータを活用することでこれらが共存し、すべての人が愛をもって過ごせる「やさしいまち」が実現できるかもしれない。そう考えたのが、このユニットを立ち上げるきっかけでした。

建築、都市開発に用いる、群衆流動シミュレーションを研究に活用

私は建築や都市開発の仕事をしているのですが、安全に配慮したデザインをする上で人の流れを模したシミュレーションが必要となってきます。たとえば、二子玉川ライズのような再開発都市は、火災や地震などが起きた場合、安全に避難できるかどうかを計画段階で確認しなければいけないことが法律で決まっています。そこでツールとして利用していたのが人の流れを予測する「群衆流動シミュレーション」です。主に火災や地震を想定したケースで利用していたのですが、まちづくりにも応用できるのではないかと考え、20年ほど研究を続けてきました。

データドリブン・デザイン研究ユニットのメンバーは現在、自動運転のPVやリーン車両、カメラ、ドローンなど様々な分野の専門家で構成されています。みなさん私が研究をしてきた「群衆流動シミュレーション」に感心を示してくれて、このユニットが結成されました。私の経験上、人の動きに興味がある人は基本的に優しい。だからかもしれませんが、このユニットは人間くさい、とてもおもしろい集まりです。

「群衆流動シミュレーション」を軸に、都市空間での歩行者や車両、PVなどの行動データを得て、「歩車融合の空間デザイン」「群集マネジメント」「人と車両の親和」「人ドローン誘導」など、未来都市創造に資する研究開発を行い、データドリブン型の問題解決を目指すのが、このユニットの研究方針です。

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